合谷(LI4)完全解説|部位・取穴・主治・禁忌【WHO標準】

合谷(ごうこく、Hegu)は手陽明大腸経(LI)に属する経穴です。WHO/WPRO標準経穴部位(2008年)では手背、第2中手骨橈側の中点に定められています。頭痛・歯痛・顔面疾患全般・発熱・外感疾患・全身疼痛などへの臨床応用が知られています。

目次

基本情報

項目内容
穴名合谷(ごうこく)
英名 / 拼音Hegu
経脈手陽明大腸経(LI)
番号LI4
要穴分類原穴

部位・取穴法・刺鍼

項目内容
部位(WHO/WPRO 2008)手背、第2中手骨橈側の中点
刺鍼方向・深度直刺0.5〜1.0寸
禁忌・注意妊婦禁忌(子宮収縮誘発の可能性)

取穴のポイント

第1・第2中手骨の間で、第2中手骨橈側縁の中点に取穴。一法として対側の母指を第1・2中手骨の間に置き、母指の最も盛り上がった部分(筋腹頂点)を押さえる方法が簡便。手背を軽く屈曲させると第1背側骨間筋が際立つ。

解剖学的情報

刺入組織層:皮膚→皮下組織→第1背側骨間筋(深部は母指内転筋)。橈骨神経浅枝と正中神経の皮枝が分布。橈骨動脈の手背動脈弓が近接。

主治・適応

ツボマップで合谷を確認する →

  • 頭痛・歯痛・顔面疾患全般
  • 発熱・外感疾患
  • 全身疼痛
  • 顔面神経麻痺

代表的な配穴

主治・症状配穴臨床的根拠
頭痛・顔面痛全般太衝(LR3)・外関(TE5)四関穴配穴と少陽経の絡穴で気血の全身巡りを促す
発熱・外感疾患大椎(GV14)・曲池(LI11)督脈の陽穴と合穴の配穴で解表・清熱の相乗効果
顔面神経麻痺地倉(ST4)・頬車(ST6)・太衝(LR3)局所穴と遠隔の肝経原穴を合わせて肝風内動を平定する

要穴としての意義

合谷(LI4)は原穴として分類されます。「顔面・頭部の疾患は合谷に求む」とされる頭顔面部疾患の最重要穴。太衝(LR3)と「四関穴」を構成し気血の全身疏通に用います。

臨床エビデンス

Vickers et al.(2018, J Pain)の大規模メタアナリシス(n=20,827)では合谷を含む鍼治療が慢性疼痛(頭痛・腰痛・肩痛)を偽鍼・通常治療と比較して有意に改善(p<0.001)。術後鎮痛への合谷使用もRCTで確認されています(Sun et al., 2017)。fMRIを用いた研究では合谷刺激が視床・前帯状皮質・島皮質など疼痛処理に関わる脳領域を特異的に活性化・抑制することが示されています(Hui et al., 2010)。妊婦における子宮収縮誘発効果はオキシトシン放出を介するとの報告があり、妊娠中の使用は禁忌です。

禁忌・施術上の注意

妊婦禁忌(子宮収縮誘発の可能性)

まとめ

合谷(ごうこく)は手陽明大腸経(LI)に属し、WHO/WPRO標準に基づき手背、第2中手骨橈側の中点に位置します。頭痛・歯痛・顔面疾患全般・発熱・外感疾患・全身疼痛などの主治に用いられ、刺鍼は直刺0.5〜1.0寸が標準です。施術時は妊婦禁忌(子宮収縮誘発の可能性)に注意が必要です。本穴は原穴に分類され、経穴学上の重要性が高い。

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著者:ハリメド編集部|現役医師監修

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この記事を書いた人

「医師×鍼灸師プラットフォーム HARI×MED」管理者。クリニックと併設鍼灸院を経営。医学的知見と経営・マーケティングを融合させ、鍼灸のファンを増やす活動を通じて受療率向上を目指しています。持続可能な医療連携モデルの構築を全国で支援します。

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