陽谿(ようけい、Yangxi)は手陽明大腸経(LI)に属する経穴です。WHO/WPRO標準経穴部位(2008年)では手背橈側、橈骨茎状突起遠位の陥凹(解剖学的嗅ぎタバコ入れ)に定められています。歯痛・頭痛・手関節炎・手首痛・耳鳴などへの臨床応用が知られています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 穴名 | 陽谿(ようけい) |
| 英名 / 拼音 | Yangxi |
| 経脈 | 手陽明大腸経(LI) |
| 番号 | LI5 |
| 要穴分類 | 経穴(火) |
部位・取穴法・刺鍼
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部位(WHO/WPRO 2008) | 手背橈側、橈骨茎状突起遠位の陥凹(解剖学的嗅ぎタバコ入れ) |
| 刺鍼方向・深度 | 直刺0.3〜0.5寸 |
取穴のポイント
母指を伸展すると手背橈側に三角形の陥凹(解剖学的スナッフボックス)が現れる。その近位部(手首側)に取穴。橈骨動脈の拍動が触れることがある。
解剖学的情報
刺入組織層:皮膚→皮下組織→解剖学的スナッフボックス内(長母指伸筋腱と短母指伸筋腱の間)。橈骨動脈がスナッフボックスを通過。橈骨神経浅枝が分布。
主治・適応
- 歯痛・頭痛
- 手関節炎・手首痛
- 耳鳴
代表的な配穴
| 主治・症状 | 配穴 | 臨床的根拠 |
|---|---|---|
| 手首橈側痛・腱鞘炎(De Quervain) | 列缺(LU7)・偏歴(LI6) | 肺経の絡穴と大腸の絡穴で手首橈側の局所気血を調整する |
| 歯痛・頭痛 | 合谷(LI4)・下関(ST7) | 大腸の原穴と局所穴で頭顔面部の痛みを緩和する |
要穴としての意義
陽谿(LI5)は経穴(火)として分類されます。経穴・火穴。手首橈側の関節炎・腱鞘炎への局所穴として重要。
臨床エビデンス
陽谿は解剖学的スナッフボックスに位置し、De Quervain腱鞘炎(第1腱区画の腱鞘炎)の圧痛点と一致することが指摘されています。手首橈側痛に対する鍼治療では陽谿・列缺を主穴とした配穴のRCTが報告されており、短期的な疼痛改善と機能改善が示されています(Yang et al., 2019)。
まとめ
陽谿(ようけい)は手陽明大腸経(LI)に属し、WHO/WPRO標準に基づき手背橈側、橈骨茎状突起遠位の陥凹(解剖学的嗅ぎタバコ入れ)に位置します。歯痛・頭痛・手関節炎・手首痛・耳鳴などの主治に用いられ、刺鍼は直刺0.3〜0.5寸が標準です。本穴は経穴(火)に分類され、経穴学上の重要性が高い。
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著者:ハリメド編集部|現役医師監修
