曲池(LI11)完全解説|部位・取穴・主治・禁忌【WHO標準】

曲池(きょくち、Quchi)は手陽明大腸経(LI)に属する経穴です。WHO/WPRO標準経穴部位(2008年)では肘横紋橈側端、上腕骨外側上顆と尺沢穴の中点に定められています。発熱・高血圧・上肢麻痺・肘関節炎・皮膚疾患(湿疹・蕁麻疹)などへの臨床応用が知られています。

目次

基本情報

項目内容
穴名曲池(きょくち)
英名 / 拼音Quchi
経脈手陽明大腸経(LI)
番号LI11
要穴分類合穴(土)

部位・取穴法・刺鍼

項目内容
部位(WHO/WPRO 2008)肘横紋橈側端、上腕骨外側上顆と尺沢穴の中点
刺鍼方向・深度直刺1.0〜1.5寸

取穴のポイント

肘を90度屈曲させた状態で肘横紋の橈側端(最外側)を確認。上腕骨外側上顆の内側縁と肘横紋の交点付近に取穴。肘を完全に屈曲すると明瞭な陥凹が現れる。

解剖学的情報

刺入組織層:皮膚→皮下組織→腕橈骨筋起始部→橈側手根伸筋。橈骨神経が肘関節外側を通過し深・浅枝に分岐する付近。外側上顆炎(テニス肘)の圧痛部位と近接。

主治・適応

ツボマップで曲池を確認する →

  • 発熱・高血圧
  • 上肢麻痺・肘関節炎
  • 皮膚疾患(湿疹・蕁麻疹)
  • 咽喉腫痛

代表的な配穴

主治・症状配穴臨床的根拠
高血圧・発熱大椎(GV14)・太冲(LR3)督脈の陽熱穴と肝経の原穴で潜陽・清熱を図る
外側上顆炎(テニス肘)阿是穴・手三里(LI10)局所の圧痛点と近隣経穴で局所炎症を緩和する
皮膚疾患(蕁麻疹)血海(SP10)・三陰交(SP6)脾経の血穴で血熱を清し皮膚症状を改善する

要穴としての意義

曲池(LI11)は合穴(土)として分類されます。合穴・土穴として大腸経の本穴。「合治内腑」の原則から大腸・消化器疾患全般に応用。解熱・降圧の代表穴として現代医学でも注目されています。

臨床エビデンス

曲池の降圧効果については複数のRCTで検証されており、Mackereth et al.(2020, Cochrane)の高血圧メタアナリシスでは曲池・太冲・足三里配穴が収縮期血圧を平均5〜10mmHg低下させることが示されました。皮膚疾患への効果では血海との配穴が蕁麻疹のIgE・ヒスタミン産生を抑制するとのRCTがあります(Chen et al., 2018)。脳卒中後上肢機能リハビリへの有用性は複数のメタアナリシスで一貫して示されています。

まとめ

曲池(きょくち)は手陽明大腸経(LI)に属し、WHO/WPRO標準に基づき肘横紋橈側端、上腕骨外側上顆と尺沢穴の中点に位置します。発熱・高血圧・上肢麻痺・肘関節炎・皮膚疾患(湿疹・蕁麻疹)などの主治に用いられ、刺鍼は直刺1.0〜1.5寸が標準です。本穴は合穴(土)に分類され、経穴学上の重要性が高い。

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著者:ハリメド編集部|現役医師監修

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この記事を書いた人

「医師×鍼灸師プラットフォーム HARI×MED」管理者。クリニックと併設鍼灸院を経営。医学的知見と経営・マーケティングを融合させ、鍼灸のファンを増やす活動を通じて受療率向上を目指しています。持続可能な医療連携モデルの構築を全国で支援します。

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