大迎(ST 5)完全解説|部位・取穴・主治・禁忌【WHO標準】

WHO標準経穴 / ST 5

大迎(ST5)だいげい / Dàyíng

下顎前端・顔面の局所穴
経絡
胃経(ST)
五行
土行
特定穴
部位
下顎骨前縁・咬筋前方

ツボマップで大迎を確認する →

部位・解剖

下顎骨体の前縁、咬筋付着部前方の陥凹に位置します。顔面動脈が下顎骨を越える部位の近傍です。

神経支配
顔面神経の下顎縁枝・下顎神経の分枝
血管
顔面動・静脈
筋肉・組織
咬筋前縁・口輪筋
深部構造
下顎骨体前縁

取穴法(見つけ方)

  • 1
    座位をとり口を少し開ける
    下顎をリラックスさせる。
  • 2
    顎の角を確認
    下顎角(顎のカーブ)から前方を触れる。
  • 3
    咬筋前縁の骨際に取穴
    咬筋前縁の下顎骨際の陥凹に取穴する。顔面動脈の拍動を感じる部位の近傍。
取穴のポイント
咬筋を収縮させると咬筋前縁が触れやすい。その前方の下顎骨際に取穴する。

刺鍼・施術法

🪝
基本施術法
直刺0.3〜0.5寸または斜刺。顔面動脈を避けて刺入。
⚠️
注意事項
顔面動脈が近傍を走行するため必ず触診して血管を確認してから刺入する。

どんな症状に効くの?

😬
顔面神経麻痺
下顎・頬部の麻痺改善に。
🦷
歯痛・下顎関節痛
下歯槽の痛みや顎関節症に。
😮
腫頷(おたふく)
頬部・下顎の腫脹に局所穴として。
🗣️
構音障害
脳卒中後の発話障害の補助に。
🤝
よく使う組み合わせ
下顎の疼痛・顎関節症には大迎+ST6頬車+ST7下関+LI4合谷。

ST6 頬車ST7 下関LI4 合谷ST4 地倉

自分で押すときのポイント

⚠️
セルフケアの注意
痛みや腫れが強い場合は医療機関を受診してください。セルフケアは補助的に行ってください。
👋
セルフケア方法
下顎の筋肉をゆっくりほぐすマッサージ。咬筋の緊張緩和と組み合わせる。直接指圧は顔面動脈を避けること。

鍼灸師・学生向け:刺鍼・施術のポイント

※ここからは専門的な内容です。一般の方は読み飛ばしていただいて構いません。

取穴体位
座位
鍼の深さ
直刺0.3〜0.5寸
施灸
温灸可
得気
局所の重脹感・歯への放散
📌
刺鍼の注意点(重要)
顔面動脈の拍動を必ず触知してから刺入。動脈の後方を狙う。

科学的なエビデンス

🔬 顎関節症への鍼効果

大迎を含む顎関節周囲への鍼治療が顎関節症(TMD)の疼痛・開口制限を改善するという臨床研究が複数あります。

📊
エビデンスについての注意
鍼灸は補完代替療法として通常の医療と組み合わせて使うものです。重症の場合は必ず医療機関を優先してください。

よくある質問

Q

大迎は日常的に指圧できますか?

A

顔面動脈が近傍を走るため、強い指圧は避けてください。温めるセルフケアや軽いタッピングは安全です。鍼は必ず専門家に。

まとめ

📌
大迎(ST5)のポイントをおさらい
場所:下顎骨前縁・咬筋前方。主な効果:顔面麻痺・歯痛・顎関節症。顔面動脈に注意。

関連ツボ:ST6 頬車ST7 下関LI4 合谷ST4 地倉

著者:ハリメド編集部|現役鍼灸師監修
参照:WHO/WPRO Standard Acupuncture Point Locations (2008)、中医鍼灸学(上海中医薬大)
本記事は情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。症状が続く場合は医療機関を受診してください。
📘 所属経絡ガイド
この経穴は足陽明胃経に所属しています。経絡の循行・全経穴一覧・臨床応用をまとめた完全ガイドはこちら:
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この記事を書いた人

「医師×鍼灸師プラットフォーム HARI×MED」管理者。クリニックと併設鍼灸院を経営。医学的知見と経営・マーケティングを融合させ、鍼灸のファンを増やす活動を通じて受療率向上を目指しています。持続可能な医療連携モデルの構築を全国で支援します。

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