迎香(げいこう、Yingxiang)は手陽明大腸経(LI)に属する経穴です。WHO/WPRO標準経穴部位(2008年)では鼻翼外縁中点旁、鼻唇溝中に定められています。鼻閉・鼻出血・鼻炎・嗅覚障害・顔面神経麻痺などへの臨床応用が知られています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 穴名 | 迎香(げいこう) |
| 英名 / 拼音 | Yingxiang |
| 経脈 | 手陽明大腸経(LI) |
| 番号 | LI20 |
| 要穴分類 | 手足陽明経の交会穴 |
部位・取穴法・刺鍼
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部位(WHO/WPRO 2008) | 鼻翼外縁中点旁、鼻唇溝中 |
| 刺鍼方向・深度 | 斜刺または平刺0.3〜0.5寸 |
取穴のポイント
鼻翼の外縁中点(最も膨らんだ部分)の真横の鼻唇溝(ほうれい線)上に取穴。鼻翼を軽くつまんで外縁を確認してから取穴すると正確。「香りを迎え入れる」という穴名の通り嗅覚関連疾患の要穴。
解剖学的情報
刺入組織層:皮膚→皮下組織→口角挙筋内縁。上唇動脈・鼻翼動脈(顔面動脈分枝)が近接。下眼窩神経(V2・上顎神経枝)が分布。
主治・適応
- 鼻閉・鼻出血・鼻炎
- 嗅覚障害
- 顔面神経麻痺
代表的な配穴
| 主治・症状 | 配穴 | 臨床的根拠 |
|---|---|---|
| 鼻閉・アレルギー性鼻炎 | 合谷(LI4)・印堂(GV24.5)・肺兪(BL13) | 大腸の原穴・奇穴・背兪穴を合わせた鼻炎の標準配穴 |
| 嗅覚障害 | 上星(GV23)・通天(BL7) | 督脈と膀胱経の頭部穴で嗅覚路を刺激する |
要穴としての意義
迎香(LI20)は手足陽明経の交会穴として分類されます。手陽明(大腸)と足陽明(胃)経の交会穴として大腸経の最後穴であり胃経へ続く。
臨床エビデンス
迎香はアレルギー性鼻炎への鍼治療で最も頻用される経穴の一つです。Xue et al.(2015, Ann Intern Med)のRCTでは迎香・合谷・足三里などを含む鍼治療がアレルギー性鼻炎症状(TNSS)を有意に改善し、薬物療法との相加効果が示されました。鼻粘膜下の副交感神経(翼口蓋神経節)への刺激が鼻汁分泌を減少させるメカニズムが提唱されています。
まとめ
迎香(げいこう)は手陽明大腸経(LI)に属し、WHO/WPRO標準に基づき鼻翼外縁中点旁、鼻唇溝中に位置します。鼻閉・鼻出血・鼻炎・嗅覚障害・顔面神経麻痺などの主治に用いられ、刺鍼は斜刺または平刺0.3〜0.5寸が標準です。本穴は手足陽明経の交会穴に分類され、経穴学上の重要性が高い。
ツボマップで確認する
著者:ハリメド編集部|現役医師監修
