人迎(ST 9)完全解説|部位・取穴・主治・禁忌【WHO標準】

WHO標準経穴  ST 9

亦迎(ST9)じんけい / Rényíng

頸動脈飛動部・髎血圧の颩秤
経絡
胃経(ST)
五行
土衈
牥定鞤
部位
喉頭隆起外方1.5寸・胸鎖乳突筋前縁

ツボマップで人迎を確認する →

部位・解剖

喉頭隆起(のど仏)の外方1.5寸、胸鎖乳突筋前縁に位置します。総頸動脈の拍動が触知される重要部位です。

神経支配
頸横神経・迷走神経・交感神経頸部節
血管
総頸動脈・内頸静脈
筋肉・組織
胸鎖乳突筋前縁・広頸筋
深部構造
総頸動脈分岐部・頸動脈洞

取穴法(見つけ方)

  • 1
    仰臥位で頸部を露出
    枕を外して頸部を伸展させる。
  • 2
    喉頭隆起を確認
    のど仏(甲状軟骨)の位置を確認する。
  • 3
    外方1.5寸の動脈拍動部に取穴
    のど仏の横1.5寸で、総頸動脈の拍動が触知できる点に取穴する。
取穴のポイント
総頸動脈の拍動が触知できる点が人迎。指で軽く触れて拍動を確認することが最良のランドマーク。

刺鍼・施術法

🪝
基本施術法
直刺0.3〜0.8寸。総頸動脈を避けながら胸鎖乳突筋前縁に刺入。
⚠️
注意事項
総頸動脈・内頸静脈が極めて近いため高度な注意が必要。頸動脈洞刺激による徐脈・血圧低下に注意。

どんな症状に効くの?

❤️
高血圧
頸動脈洞刺激を介した降圧作用。
🗣️
咽喉痛・嚥下障害
咽喉の炎症・飲み込みにくさに。
😮‍💨
甲状腺腫大
頸部腫脹・甲状腺疾患の補助穴。
🌬️
気管支喘息
迷走神経刺激を介した気管支拡張。
🤝
よく使う組み合わせ
高血圧には人迎+ST9水突+LI4合谷+PC6内関+KI1湧泉。

PC6 内関KI1 湧泉LI4 合谷GV20 百会ST36 足三里

自分で押すときのポイント

⚠️
セルフケアの注意
痛みや腫れが強い場合は医療機関を受診してください。セルフケアは補助的に行ってください。
👋
セルフケア方法
頸部の筋肉を緩めるストレッチのみ。直接指圧は頸動脈洞刺激のリスクがあるため禁忌。

鍼灸師・学生向け:刺鍼・施術のポイント

※ここからは専門的な内容です。一般の方は読み飛ばしていただいて構いません。

取穴体位
仰臥位(頸部露出)
鍼の深さ
直刺0.3〜0.8寸
施灸
温灸可(慎重に)
得気
局所の重感・頸部への放散
📌
刺鍼の注意点(重要)
頸動脈洞反射(迷走神経反射)による血圧急低下・徐脈の危険。施術中は血圧・脈拍をモニター。両側同時刺激は絶対禁忌。

科学的なエビデンス

🔬 高血圧への即時降圧効果

人迎への鍼刺激が頸動脈洞反射を介して即時降圧効果を示すという動物実験・臨床研究が報告されています。ただし長期効果のエビデンスは限定的です。

📊
エビデンスについての注意
鍼灸は補完代替療法として通常の医療と組み合わせて使うものです。重症の場合は必ず医療機関を優先してください。

よくある質問

Q

人迎は危険な穴ですか?

A

総頸動脈・頸動脈洞に隣接するた、高度に危険な穴の一つです。必ず熟練鍼灸師のみが施術すること。頸動脈洞圧迫による失神・心停止のリスクがあります。

まとめ

📌
人迎(ST9)のポイントをおさらい
場所:喉頭隆起外方1.5寸・頸動脈拍動部。主な効果:高血圧・咽喉痛・喘息。高度危険穴。必ず熟練者のみ施術。

関連ツボ:PC6 内関KI1 湧泉GV20 百会ST10 水突

著者:ハリメド編集部|現役鍼灸師監修
参照:WHO/WPRO Standard Acupuncture Point Locations (2008)、中医鍼灸学(上海中医薬大)
本記事は情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。症状が続く場合は医療機関を受診してください。
📘 所属経絡ガイド
この経穴は足陽明胃経に所属しています。経絡の循行・全経穴一覧・臨床応用をまとめた完全ガイドはこちら:
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この記事を書いた人

「医師×鍼灸師プラットフォーム HARI×MED」管理者。クリニックと併設鍼灸院を経営。医学的知見と経営・マーケティングを融合させ、鍼灸のファンを増やす活動を通じて受療率向上を目指しています。持続可能な医療連携モデルの構築を全国で支援します。

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