WHO標準経穴 / ST 18
乳根(ST18)にゅうこん / Rǔgēn
乳房疾患・乳汁分泌の要穴
経絡
胃経(ST)
五行
土行
特定穴
—
部位
第5肋間・乳頭直下
①
部位・解剖
乳頭直下の第5肋間、正中線の外方4寸に位置します。乳房の基底部に当たる部位です。
神経支配
第5肋間神経外側皮枝
血管
内胸動・静脈外側枝
筋肉・組織
大胸筋下部・肋間外筋
深部構造
肺下縁(第5肋間)
②
取穴法(見つけ方)
-
1仰臥位をとる乳頭を確認する。
-
2乳頭直下を確認乳頭から真下に指をおろす。
-
3乳房下縁の第5肋間に取穴乳房の下縁(乳根)、第5肋間に取穴する。
⭐
取穴のポイント
乳頭直下・乳房下縁の第5肋間。乳房を軽く持ち上げて下縁を触れる。
③
刺鍼・施術法
🪝
基本施術法
斜刺(肋間方向)0.5〜0.8寸。深刺禁忌。
⚠️
注意事項
深刺すると肺に達する危険。乳腺炎急性期は医療機関優先。
④
どんな症状に効くの?
🤱
乳汁分泌不足
産後の乳汁分泌促進の要穴。
🩺
乳腺炎・乳房痛
乳房の炎症・腫脹・疼痛に。
🌬️
咳嗽・胸悶
胸部の気の流れを整える。
😢
乳癰(化膿性乳腺炎)補助
古典的には乳癰の要穴として記載。
🤝
よく使う組み合わせ
乳汁不足には乳根+ST36足三里+SP6三陰交+CV17膻中。乳腺炎には乳根+LI4合谷+ST16膺窓。
ST36 足三里CV17 膻中LI4 合谷SP6 三陰交PC6 内関
⑤
自分で押すときのポイント
⚠️
セルフケアの注意
痛みや腫れが強い場合は医療機関を受診してください。セルフケアは補助的に行ってください。
👋
セルフケア方法
乳根を含む乳房下縁を温める。乳汁うっ滞には乳房マッサージと組み合わせる。指圧は乳房下縁を優しく円を描くように。
⑥
鍼灸師・学生向け:刺鍼・施術のポイント
※ここからは専門的な内容です。
取穴体位
仰臥位
鍼の深さ
斜刺0.5〜0.8寸
施灸
温灸可(5〜7壮)
得気
乳房への放散感
📌
刺鍼の注意点(重要)
肋間斜刺を厳守。産後の乳汁分泌不足への鍼治療は有効なエビデンスがある。乳癰(化膿性乳腺炎)は抗生剤治療を優先し鍼は補助として。
⑦
科学的なエビデンス
🔬 産後授乳障害への鍼効果
乳根を含む乳房周囲穴への鍼治療が産後の乳汁分泌量を増加させ、乳汁うっ滞を改善するという複数のRCTが報告されています。
📊
エビデンスについての注意
鍼灸は補完代替療法として通常の医療と組み合わせて使うものです。重症の場合は必ず医療機関を優先してください。
⑧
よくある質問
Q
乳汁が出にくいときに乳根は効きますか?
A
産後の乳汁分泌不足に乳根+ST36+CV17の鍼治療は良好なエビデンスがあります。授乳姿勢・吸啜刺激と組み合わせて用いると効果的です。
✅
まとめ
📌
乳根(ST18)のポイントをおさらい
場所:第5肋間・乳頭直下。主な効果:乳汁分泌不足・乳腺炎・胸悶。産後授乳障害の要穴。
関連ツボ:CV17 膻中ST36 足三里LI4 合谷ST16 膺窓
著者:ハリメド編集部|現役鍼灸師監修
参照:WHO/WPRO Standard Acupuncture Point Locations (2008)、中医鍼灸学(上海中医薬大)
本記事は情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。症状が続く場合は医療機関を受診してください。
参照:WHO/WPRO Standard Acupuncture Point Locations (2008)、中医鍼灸学(上海中医薬大)
本記事は情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。症状が続く場合は医療機関を受診してください。
